寒い夜空の下、オーロラが最も強く輝く場所にのみ姿を現す、希少な幻光獣。アウロラホーンという名前は、そのたてがみと尾が夜空の光を閉じ込めたようにきらめくことから名付けられた。 非常に臆病な性格で、滅多に人前に姿を見せない。普段は山奥の永久凍土の洞窟で休眠している。首に巻いたぼろぼろの布(またはマント)は、休眠中に自ら分泌した特殊な氷の結晶が固まったものであり、周囲の熱を遮断し、自身の体内温度を一定に保つためのシェルターとなっている。 危険を感じると、たてがみや尾から微細な星屑のような氷の粉をまき散らす。この粉は触れたものの動きを鈍らせ、同時に周囲の空気に幻惑的なオーロラを発生させ、敵の目を欺いて逃走する。その姿を目撃した者は、「幸運が訪れる」という言い伝えがある一方で、あまりに強い光に当てられると一時的に記憶を失うという報告もあるため、注意が必要である。 足跡は虹色に輝く氷の結晶でできており、時間の経過とともに消える。これは、彼らが歩いた場所に一時的に生命エネルギーを回復させる特別な力場を残すためだと考えられている。
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